浅草での若衆研、ひさびさでした!

イベント報告

(昨日の若衆研の前に、久々に浅草を探索しました。雲一つない晴天で、俳句で「鉄棒といふ直線の灼けてをり(佐和)」の世界でしたね。まずは浅草寺へお参りと仲見世を冷やかしましたが、ずいぶんお店が変わっていたのに驚きました。香水や入浴剤などを売る店が増えていました)

昨晩の6月25日(土)、久しぶりの若衆研(面会+オンライン)を開きました。
ほんとうに楽しいひと時でした。

前回が2019年12月の浅草忘年会でしたから、なんと2年半ぶりの、同じく浅草での集まりとなりました。
ま、とにかく元気な顔を見せましょうということで。。。前以上にみなさまお元気でしたね。✨

企画は3つ用意させていただきました。

☆タイのナムティップさんによるタイBLドラマご紹介と
その魅力の解説・・・
☆トーマスさんの「川端康成『少年』と実像」
☆畑中千晶さんによるご講義の紹介
ー『男色大鑑』の授業から-

まず、ナムティップさんのお話ですが、20分ぐらいということでお願いしたのですが、あっと言う間に40分が経ってしまいました。私が「そろそろお時間ですので」と言葉を挟むことを忘れるほど、面白く濃い内容でした。

いま、韓国のKポップが世界を席巻していますが、次はタイのTポップとタイのBLではないかと言われています。それほどにタイのエンタメは元気なのですが、その秘密についてナムティップさんに語っていただきました。

私も昨今、タイBLはよく見ていますが、とにかく面白いですね。そして何かナチュラルなんです。BLカップルの離合と言いますか、それが主たる内容なのですが、周囲に平気にフツーの女の子が登場してきています。日本のBLみたいに、女性を遠ざけたりしていないような気がします。普通の生活、その点景としてBLカップルの姿を描いているのがイイですね。

それで、その日タイの違いでもあるのですが、ナムティップさんがお話の中で、日本は鎖国状態ではないかと言われたのがとても印象的でした。私も常々同じことを感じているからです。日本は1990年以後のバブル崩壊で失われた20年、30年と言われてきましたが、アベノミクスの失速で増々低迷していることは誰も否定できない状況です。これは経済だけの問題ではなく文化全体が同じような状況にあります。

ナムティップさんは、国家が積極的に新しい文化を後押ししている韓国・タイ、何もしない日本という区分けをされていましたが、私は日本の政府は何もしないばかりか、足を引っ張っているようにしか思えません。かつてのマンガやアニメーションもそうでした、今回のBLも同じです。せっかく世界に通用するコンテンツがあるのに、まるで鬼子のような扱いです。

どの国でも同じですが、既得権益というのがあって、それは岩盤化しています。それを弱めて風通しよくするのが政治の役割ですが、日本はその既得権益と政治が結びついてしまって動きませんので、なかなか新しいイノベーションが起こりません。

ナムティップさんのお話を聞きながら、日本は、タイのBLやそれを支える状況を虚心坦懐に学んでみる必要があると感じました。
と同時に、BTSに習えではないですが、もっと世界に出ていかないと、ね! (また、タイに行って象さんに乗りたくなってきました~♪)

次のトーマスさんのお話ですが、昨今、トーマスさんが川端を追いかけているのは知っていましたが、今回のお話を通して、かなり積極的に、かつ緻密に迫っておられることが分かり、たいへん頼もしく?思いました。それは、今回の話に出た川端そのもののお話はもちろん大事なのですが、BL漫画の元祖と言って良い、竹宮惠子と萩尾望都が何を土台にして漫画を描き始めたのか、実はあまりよく分かっていないのではないかと思うからです。

竹宮と萩尾の前には近代文学のBL的世界があったことは間違いありません。それがどう繋がるのか、繋がらないのか、そこがBLを考える上での大問題だと思います。今回は時間が短かったので、いずれ時間を設けてトーマスさんに改めてお話をお願いしたいと思いました。

最後にお話いただいたのは畑中さんで、近況報告と今後の研究のプランについて話をしていただきました。

畑中さんは、昨年、NHKの「思考ガチャ」にご出演以来、研究が多角的になっています。どれも目が離せませんが、とくに昨今は能楽についての研究が注目されます。西鶴や『男色大鑑』を読む上で能楽・謡曲が重要なことは前々から指摘されてきたのですが、能そのものに直接触れて、そこから感じ取ったことを作品理解に生かすとともに、そこに創作の面白さを付加させるというのは、今までありませんでした。

考えてみれば、江戸時代から明治以後まで、能は身近なものとして武士(主に江戸時代)や庶民(主に明治以後)に親しまれてきたものですし、そこには当然積極的なアダプテーション(変奏・二次創作)があったと考えて良いと思います。

今後のご研究の中で、そうした視点がどう開花するか、楽しみです。
また、今回は、畑中さんの授業を聞いている学生さんも、若衆研に参加してくださいました。
ありがとうございました。
そうした若い方々の道しるべとなるような足跡を、若衆研が残せるように頑張りたいですね。

会がお開きになってから、セーヌ川(隅田川とも言います)のほとりのカフェ・ムルソーへ行きまして。
ビール、ジュース、お茶などを呑みながら、しばし涼を取り解散となりました。

なお、今回は時間が足りなくて、参加された皆さまにお話をしていただく機会がありませんでした。
ご準備されていた方もいらっしゃると思います。ごめんなさい。m(__)m
またやりますので、その時はじっくり時間をとって・・・(合宿して夜語りという話も出ましたが。笑)
その時まで、暑さにめげずに皆さまお元気で。。。

下の写真は、雷門前でのワンショットです。

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