
『海游録 朝鮮通信使の日本紀行 作者』 申維翰(しんいかん / シン・ユハン)
東洋文庫
家の本棚に何かないかと物色していたところ、こんな本を見つけました。
私が自分で選んで買った本ではなく、家族の蔵書です。
こういう本は、自分の関心だけで本を探していると意外と出会わないものです。
しかも東洋文庫。
最初からページをめくるにはすこし腰が引けたので、家族に何かしら若衆についての記載がないか尋ね、該当箇所をものの数秒で開いてもらいました。
朝鮮通信使は、江戸時代に朝鮮王朝から日本へ派遣された外交使節です。
彼らは日本各地を通りながら、町の様子、人びとの服装、髪型、風習などを観察しました。
この本を開いてみると、当時の日本が「外からどう見えていたのか」がよく書かれており、非常に興味深いです。
私たちは江戸時代の日本を、どうしても日本側の資料や絵から見がちです。
ですが、朝鮮通信使の記録を通すと、日本人にとっては当たり前だったことが、別の文化の人びとにはかなり不思議に見えていたことが分かります。
とはいえ、当時の日本人にとって当たり前だったことは、現代の私たちにとってはそこまで当たり前でもないことが多く、朝鮮通信使の驚きにこちらも少し共感してしまいます。
日本人にとっては見慣れた日常の風景でも、異文化の人びとには不思議に映る。
そのずれを通して読むと、江戸時代の日本は、私たちにとっても近くて遠い世界として感じられます。
この本は若衆だけを扱った本ではありませんが、若衆髪や元服について考えるうえでも、よい入口になりそうです。
管理人N

